【お客様インタビュー】HACCP認定工場へ。鳥政本店新工場プロジェクトの工夫と成果

2022年にSAWAMURAが手掛けた1864年創業の老舗鶏肉加工・販売企業「鳥政本店」様の新工場建設プロジェクトについて、鳥政本店の岩佐社長と統括部長の西村様、さらにプロジェクトを担当したSAWAMURAのHACCP上級コーディネーターである鈴木さんのコメントを交えながら、プロジェクトの背景や工夫、成果をご紹介します。

※本コンテンツは、工場建設ソリューション公式YouTubeチャンネルで公開中の動画内容を基に構成したものとなります。

 


 

話し手

株式会社鳥政本店 代表取締役社長 岩佐様

株式会社鳥政本店 統括部長 西村様

株式会社澤村 HACCP上級コーディネーター 鈴木さん

 

聞き手

野崎繁裕様
中小企業診断士。M&A STUDIO(https://www.youtube.com/@TV-ji7tw)、BACcTチャンネル(https://www.youtube.com/@BACcT-hz9cc)などを運営する起業家YouTuber。

 


HACCP認定工場建設のきっかけ

——HACCP認定工場の建設に至った経緯や背景についてお聞かせいただけますか?

 

岩佐社長

岩佐社長(写真左)野崎様(写真右)

 

岩佐社長 :鳥政本店では、鶏肉の加工を専門とした工場を運営しています。2021年にHACCP対応が義務化され、衛生基準を満たす新工場の建設が必要になりました。当社の主な取引先である行政機関やホテルでは、非常に厳格な衛生基準が求められていました。
しかし、コロナ禍で売上が半減し、限られた資金での対応を迫られる中、当社のような中小企業にとってHACCP対応工場の建設は大きな課題でもありました。

 

このような状況下で依頼先を探していたところ、Webを通じてSAWAMURAを知り、建設をお願いすることとなりました。

SAWAMURAに新工場建設を依頼した決め手

——工場建設は大きな投資ですから、依頼先を選ぶ際には慎重になるかと思います。その中で、SAWAMURAに依頼する決め手となったポイントは何だったのでしょうか?

 

岩佐社長SAWAMURAにはHACCP上級コーディネーターである鈴木さんをはじめとする専門スタッフが在籍していることが大きかったです。また、現場担当の北脇さんが相談に対してすぐに行動してくれるところに誠意を感じ、安心して施工を依頼できました。

新工場建設における課題と工夫

——HACCPに対応する工場ということで、プロジェクトで苦労された点や工夫された点があればお聞かせいただけますか?

 

西村様

西村様(写真左)

 

西村様:HACCP対応の衛生基準はマニュアルに記載されていますが、それをどのように自社に適した形で導入するかが課題でした。さらにコロナ禍の影響で予算に制限があり、コスト面での工夫も重要なポイントとなりました。

 

SAWAMURA 鈴木さん:西村様がおっしゃる通り、HACCPは義務化されていますが一律の手法が定められているわけではありません。同じ業界でも、製造方法やオペレーションにより必要な対応が異なるため、鳥政本店様の事業内容をしっかりと理解した上で予算に適したご提案を心がけました。

 

鈴木様

SAWAMURA 鈴木さん(写真左)

 

例えば、午前と午後の作業内容やオペレーションを詳しく確認したうえで、同じ作業空間を異なる用途で効率的に共有できる設計をご提案し、建物の面積を可能な限り縮小しつつ機能性を確保しました。鳥政本店様がJFS-B規格の取得に取り組んでいたこともあり、認証の取得にも配慮しながらプロジェクトを進めました。

 

torimasa04

 

またHACCPに沿った工場運用では従業員教育が重要な要素となるため、従業員にとっても使いやすい工場設計にも配慮しました。具体的には一方向の動線を採用し、立ち入り区域を明確に制限することで建物のハード面からも従業員教育をサポートしました。

新工場建設の主なポイント

虫の侵入防止設計

トラックの荷台から直接搬入できる設計により、搬入時の虫の侵入リスクを軽減しています。また鶏肉加工室を建物の最奥に配置し、外部との間に複数の扉を設けることでさらなる侵入防止を実現しました。

汚染区と清潔区の分断

建物を汚染区と清潔区で厳密に分離し、清潔区へのアクセスは必ずサニタリー室を通る設計となっています。

温度変化への配慮

冷凍庫と冷蔵庫を隣接して配置することで温度変化を最小限に抑えることで、結露を防止し、より安定した環境で鶏肉を保管できるようにしています。

清潔維持のための工夫

扉の上部を斜めに設計し、埃の溜まりにくい構造に。さらに、腰壁面には腐食防止のステンレス素材を使用し、衛生管理を徹底しています。

静音設計

夜間に多くの荷受けがあることから、オーバースライダー式シャッターを導入することで作業音を軽減。近隣住宅地への影響を最小限に抑えています。

柔軟なスペース対応

繁忙期など荷受け量や出荷量の増減に対応するため、可動式のカーテンを設置。荷受けスペースの面積を状況に応じて調整可能とし、建物の規模を最適化しています。

効率的な動線設計

一筆書きの動線設計を採用し、作業者や物の交錯を防ぎつつ、安全で効率的な作業ができるよう配慮しています。また、外部の業者にも配慮した分かりやすい動線となっています。

迅速な廃棄物処理

開梱梱包室を外部に直結させ、段ボールや加工後の残渣を最短ルートで外部に搬出できる設計を実現しています。

詳細については工場見学動画をご覧ください。

 

【HACCP認定工場】鳥政本店様工場見学#1【SAWAMURA】

【HACCP認定工場】鳥政本店様工場見学#2【SAWAMURA】

新工場建設後の成果

——新工場が稼働して約2年が経過しましたが、実際に運用されてみてのご感想をお聞かせください。

 

西村様:新工場の完成により、食品衛生管理レベルが飛躍的に向上しました。JFS-B規格を取得したことにより取引先であるホテル、病院、学校給食等の衛生監査において、以前の工場と比べて格段に高評価をいただいています。取引先にも自信を持ってアピールできるようになりました。また、滋賀県高島市と京都の距離に不安もありましたが、新工場完成後もSAWAMURAさんは、何か相談事があるたびにすぐに駆けつけてくれ大変助かっています。

まとめ:食品工場建設ならSAWAMURAのFood Archi(フードアーキ)

Food ArchiはSAWAMURAが⽴ち上げた⾷品⼯場に特化した建設プロジェクトです。

HACCPに基づいて工場の設計から運用、認証取得まで幅広くサポートを行っています。

 

HACCPの専門知識を有するスタッフが、お客様企業の事業内容をしっかりと把握した上で最適な工場建設の提案を行います。

 

Food Archiサービスサイトはこちら

工場建設ソリューションYouTubeチャンネルはこちら

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