【お客様インタビュー】地域とのつながりを形に。意匠性と機能性を備えた食品工場を実現|株式会社ミナミ食品様

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- 工場建設ソリューション編集部
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株式会社ミナミ食品様は、岩手県洋野町で湯葉の製造・販売を行う企業です。湯葉製品の海外進出をきっかけに、HACCPおよびFSSC 22000への準拠を見据え、新工場を建設しました。
本プロジェクトでは、食品工場としての機能性に加え意匠性にもこだわり、竣工した新工場は2024年にグッドデザイン賞を受賞しました。
本記事では、ミナミ食品の南社長と、当プロジェクトに食品衛生コンサルタントとして携わった経験をもつSAWAMURAのHACCP上級コーディネーター・鈴木さんのコメントを交え、工場づくりの背景やこだわりについて伺いました。
※本コンテンツは、工場建設ソリューション公式YouTubeチャンネルで公開中の動画内容を基に構成したものとなります。
話し手
株式会社ミナミ食品 代表取締役 南様
株式会社澤村 HACCP上級コーディネーター 鈴木さん
聞き手
野崎繁裕様
中小企業診断士。M&A STUDIO(https://www.youtube.com/@TV-ji7tw)、BACcTチャンネル(https://www.youtube.com/@BACcT-hz9cc)などを運営する起業家YouTuber。
地域とのつながりを形にする工場を目指して
——ミナミ食品様はどのような食品工場を建てようとお考えでしたか?
南社長(写真左)野崎様(写真右)
南社長 :食品工場といっても機能性だけではなく、地域の子供達に「どのように食品が作られるのか」というプロセスを感じてもらえるような教育的要素や、地方の過疎化が懸念されている中で、観光資源としての役割にもなる地域に開かれた工場にしたいという思いがありました。
同時に製品の海外輸出も踏まえ、HACCPおよびFSSC22000に基づく食品衛生の機能も確保した工場を目指していました。
そんな中、FOOMA JAPANという食品業界の最新技術や製品が集結する展示会で、当時岩手県で活動していた鈴木さんに出会ったことがきっかけで、相談させていただくことになりました。
意匠性と機能性の両立
——工場建設は何億円もかかる大きなプロジェクトですし、不安なこともあったのではないでしょうか?
南社長 :工場建設は初めての経験で、知識もほとんどない中で進める不安は大きかったです。特に、目指している食品工場の「意匠性」と「食品衛生の機能性」という一見相反する2つの要素をどう両立させるかは非常に大きな課題でしたね。
専門分野を超えた協力で新たな可能性を開く
——このプロジェクトは設計は意匠設計に強みを持つ東京の事務所、施工は地元岩手の工務店、そして食品衛生に関するコンサルタントは鈴木さんが担当するなど、多様な専門分野が関わる複雑なプロジェクトだったようですが、進める上で調整が難しかった点や苦労されたことはありましたか?
南社長:確かに専門領域の異なる方々が集まる中で、調整が難しいこともあったかもしれません。ただ、それぞれの専門知識や経験を融合させて領域を横断することに面白さを見出せるチームでした。振り返ると、このようなチームで進められたのは本当に幸運だったと思います。
——この共同プロジェクトに鈴木さんはどのように関わられたのですか?
SAWAMURA 鈴木さん(写真左)
SAWAMURA 鈴木さん:設計士さんが食品工場の建設に携わるのは初めてだと伺っていました。食品衛生を確実に担保するために、まず食品工場に必要な工程のフローを作成し、共有することから始めました。特に、HACCPやFSSC22000などの国際基準に対応するため、各工程がどの衛生区分に該当するかを明確にしながら進め、食品工場やHACCPの考え方について理解を深めていただきました。
お互いの領域についてコミュニケーションを取りながら進めることで、理想的な工場の形が徐々に見えてきました。
地域材を活かした設計と運用への配慮
——食品工場内の機能面において、意識したポイントはありますか?
SAWAMURA 鈴木さん:運用やメンテナンスのしやすさにも考慮した提案を心がけました。特に生産ラインの空間設計においては、実際にそのスペースが十分かどうかを検証するために、機械の大きさや仕様まで細かく確認しました。
また、従業員が作業する動線や配置をシミュレーションし、どれだけのスペースが必要なのかを具体的に検討した上でプランに反映させました。
機能面でのポイント
湯葉製造に適した衛生対策
- 湯葉の製造工程ではお湯を大量に使用するため、湯気が効率的に外部に排出されるよう、発生箇所の上部に換気扇を設置しています。
- 工場内の天井を斜めに設計することで、湯気が換気扇側に集まりやすい構造になっています。また、この傾斜によって湯気から発生した水滴が壁面に沿って流れ、製品に落ちるのを防ぐことができます。
- 湿度が高く熱水も発生する空間であるため、防水性・防熱性・防滑性に優れた床材を使用し、従業員が安全に作業できる環境にも配慮しています。
- 工場内は湿度が高い空間でもカビが発生しにくい壁材を使用しています。
交差汚染を防ぐ動線設計
- 汚染区から清潔区に移動する際には必ずサニタリー室を通過する設計となっており、ハード面から汚染リスクの軽減を実現しています。
- 湯葉の製造から乾燥、包装、梱包までを一方通行のレイアウトにすることで、工程間の交差汚染を防ぐことができます。
意匠面でのポイント
- オフィス部分は製材含め地元の材を活用しています。また、養鶏の鶏舎建設の技法を取り入れており、地元の建築文化を踏襲した設計を行いました。
- 道路に面した位置にオフィスを設計することで、外部から建物の内部が見えるように設計されています。また、着座した際にちょうど道路を走る車の運転席からの目線と重なる位置に調整することで、より地域にとって開かれた空間を演出しています。
地域とともに歩む新工場
——食品工場内の機能面において、意識したポイントはありますか?
南社長:食品工場としての機能面だけでなく、地域に開かれた存在としてミナミ食品の企業姿勢や価値観をしっかりと表現していただけたと感じています。
鈴木さんは、構想だけの初期段階から非常に丁寧に、そして真摯に対応していただきました。その姿勢が今でも貫かれており、とても感謝しています。これからも長くお付き合いをさせていただければと思っています。
SAWAMURA 鈴木さん:私も同じ岩手県出身者として、このプロジェクトを通じて地域の復興に少しでも役立てられたことを、非常に嬉しく思っています。
まとめ:食品工場建設ならSAWAMURAのFood Archi(フードアーキ)
SAWAMURAは、食品工場に特化したプロジェクトをサポートする「Food Archi」サービスを提供しています。食品工場の建設に関する豊富な経験と専門知識を持つスタッフが、お客様の事業に最適な食品工場を幅広くサポートします。
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- 工場建設ソリューション編集部
工場建設ソリューションは、企業の事業推進に貢献する工場建設をテーマに、最新情報、ノウハウ、事例をお届けするWebメディアです。
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