人づくりを大切に。SAWAMURAが考える採用とは

SAWAMURAの人材採用を担当するふたりに、自社の事例を織り交ぜながら採用について話してもらいました。地方の中小企業や製造業における採用活動に課題を感じる方へのヒントになれば幸いです。

 


 

話し手

コーポレート統括部 ひとづくり推進課 畑

コーポレート統括部 ひとづくり推進課 市橋

 

聞き手

ソリューショングループマーケティングディレクター 岩崎

 


SAWAMURAの採用実績

——SAWAMURAでの採用の取り組みについて教えてください。

 

:現在の社員数は約180名で、2019年のリブランディング以降、急成長しています。採用面での成功の要因は、経営層が「全社で採用しよう」と強く意思決定し、現場の社員を巻き込んで全社的に取り組んでいることが考えられます。

 

当社の採用は広報マーケティング部署が採用広報を担い、会社の魅力を発信したり、学生をより集客できる企画を考えます。人事部署は学生との接点づくりやイベント運営、選考などを担当します。今期から人事は「ひとづくり推進課」に名称変更して、これまでの採用中心から、採用後の社員が長く働き続けられる環境づくりや教育にも注力しています。

 

ものをつくる会社であるとともに、人もつくっていくという思いが根底にあり、有限な人材を有効活用すべきだという考えに基づいています。

 

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コーポレート統括部 ひとづくり推進課 畑

 

市橋:面接時のウェルカムな雰囲気や、選考後や入社後の継続的なフォローなど、採用候補者や社員一人ひとりに寄り添うことを大切にしています。これは大手企業には真似できない、私たちのような中小企業だからできることで、SAWAMURAならではだと思います。

 

結果として新卒3年以内の離職率が全国平均34.9%を大きく下回る8.5%という低い数値につながっています。

製造業の採用事情

——製造業の採用では、どんな課題が考えられますか?

 

そもそも何を作っている企業なのか、自分たちが思うより世の中には認知されていないと考えていいと思います。離職率が高いとも聞きます。私たちの建設業も同様ですが「3K(きつい、汚い、危険)」というマイナスイメージをもたれやすく、働く環境があまり良くないと思われがちですね。

 

市橋:肉体労働が伴うことや、労働環境などの問題はあると思うのですが、それに対してどんな施策があるのか、しっかり伝えることや、マイナスイメージを払拭することは企業の広報をするうえで大切だと思います。

 

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コーポレート統括部 ひとづくり推進課 市橋

 

——やはり人材採用は難しいのでしょうか。

 

:地方の中小製造業においては、特に新卒の採用は難しいと思います。そもそも売り手市場ですし、その分野での経験がないと製造業を選ぶ人は少ないので、若手が集まらない…。

 

市橋:大学生は就職活動では働き方を重視する傾向が強いので、ワークライフバランスが整いやすく、環境に左右されにくい職種の人気が高いのかなと思います。あとは当然、採用は大手から決まっていくので、特に中小企業は苦戦していると思います。

建物から考える「働きたくなる職場」とは

——建物という観点から、採用につながる職場のあり方をどのようにお考えですか。

 

会社として、ひとつでもシンボル的なものがあると、企業価値の向上につながると思います。たとえば、本社オフィスや外観がきれいだとか、社員同士コミュニケーションを取るスペースがあるとか。

 

岡山へ、ある工場の見学に行ったことがあるんですが、そこは工場スペースと休憩スペースがきちんと区切られていて、工場スペースはいつでも誰でも見学できるように整理整頓されていて、ヘルメットもきれいに並んでいるし、作業されている方はごあいさつしてくださるし。休憩スペースはカフェみたいで、いい気分転換になるだろうなと感じました。

 

工場だから作業面の効率性だけを考えるのでなく、使う人がより快適な環境だったり、社外の方に見せることを想定したり、そういう視点が必要だと思います。

 

市橋:働く環境が一番大事かなと思います。建物自体に魅力があれば、そこで働きたいと思えますし。さらにデスクフロアや会議室を充実させ、リラックスできるスペースをしっかり設けて、休憩時間を満喫できる空間があれば、職場としての魅力が増すと思います。

 

——気分転換のできる環境は、地方の中小企業にこそ必要かもしれません。

 

:近くにジムがないので、福利厚生として工場にジムを作った会社もあります。工場だからシャワーがあって、仕事終わりに運動もできるように。あとは社員食堂を充実させた工場もあります。栄養バランスのいいメニューを豊富にそろえて。

 

——ここで働きたいと思う理由になりますね。

 

:社員が来たくなる職場には、おのずと新たな人材も集まりますよね。

SAWAMURAがオフィスづくりで意識したこと

——SAWAMURAではオフィスをリニューアルをしました。

 

:コミュニケーションが取りやすいように「できるだけ間仕切りがないほうがいいよね」とか、「立ち話ができるハイカウンターがあったらいいよね」とか、会社をどういう場所にしたいかを念頭に空間を考えました。意匠性だけでハイカウンターを選んでいるわけではないんです。

 

先ほどのジムを作った会社にしても、ジムありきではなく、社員が出社したくなる環境や、社員の健康を考えての空間づくりなんです。

 

お客さまご自身でそこに気づくのは難しいので、SAWAMURAではワークショップをやったり、弊社の事例もお伝えしながら、空間を考えていただくことに注力しています。ですから案件が定まった段階で、お客さまにはご納得いただける状態になっているので、あとは工事で収めていくという感じです。

 

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市橋:SAWAMURAではワークショップ型の全社総会や若手中心の委員会制度などの施策や、オフィスの間取りや配置も、コミュニケーションを生み出すことを軸にしています。

 

ハードとソフトどちらの面でも、コミュニケーションを重視していることが働きやすさにつながっているのだろうなと思います。

働き続けられるためにできること

——働き続けてもらうために必要な配慮や工夫には、どんなことが挙げられますか?

 

:人事では入社初日に「オンボードミーティング」という新入社員へのオリエンテーションを実施しています。新しく入った人が早く職場に慣れて定着してもらうことが目的です。

 

歓迎の雰囲気がないと新しい人は職場に馴染みにくく、人間関係ができるまでに時間がかかります。ですから新たな職場環境での文化や価値観のセットアップを手助けして、コミュニケーションの機会を設ける必要があります。

 

SAWAMURAでは入社して1年以内に、人事の人間が1on1で話を聞くようにしています。入社前に想定していた業務と、今やっている内容にギャップがないか。キャリア採用では同期入社がいない方がほとんどなので、相談相手や、よく話す相手はいるか。そんなことをお聞きします。

 

——入社前後に感じるギャップは、退職のきっかけになりやすいですね。

 

:そのギャップが少ないことは、うちの強みだといえます。ことにキャリア採用では、面接ではなく面談や座談という形で、応募者と会社の双方が正直に話せる場を設けています。

 

面接は自己アピールする側と、それを見極める側と、お互いに変なバイアスのかかった状態で話をしがちで、コミュニケーションが阻害されやすいと思うんです。

 

ソファに座って話すと、応募側は自分の苦手なことや過去の失敗も話しやすいし、採用側は自分たちの課題や改善したい点を率直に伝えることができます。相互理解を深めたうえで「あなたにはこんなことをやってもらいたい」という話ができる。そうするとギャップは生じにくいですよね。

 

市橋:新卒採用においても、マッチ度を非常に重視しています。一次選考から三次選考まであって、面接はしっかり行いますが、それ以外に希望する職種の先輩との座談会や、若手社員の仕事内容を一緒にごはんを食べながら聞く会を設けたりしています。

 

三次選考前には人事との面談を行なって、学生さんの今の状況をお聞きして、考えを整理しててもらいます。そうやってSAWAMURAをしっかり理解したうえで入社してもらえるように工夫しています。

 

——マッチ度を何より大事にしているんですね。

 

市橋:はい。「この人の、こんな強みが自社で生かせる」「この分野で活躍してほしい」、そこまで見極めたうえで採用しています。

 

:新卒の子は、どうやったら豊かな人生を歩めるか、より良いキャリアを積んでいけるか、そんな話をしてしまいがちですね。背中を押してしまって、取りこぼしている人もいるかもしれません(笑)。

 

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採用や人材の定着に悩む人事担当の方へ

:求職者側が有利な売り手市場の現状において、自社がやっていることは思ったほど求職者には知られていないという認識をもつことが、前提として重要です。

 

かといって「知られていない業界だから採用できない」とあきらめる必要はなく、自社の社風や取り組みに共感してくれる人は必ずいるはずなので、伝えたいメッセージをきちんと整理して伝えることが大切です。

 

選考においては、応募者は一人ひとり異なる素質やスキルを持っているので、それぞれに寄り添った丁寧な選考をしていくことで、よりマッチ度の高い採用ができると思います。

 

市橋:採用や人材定着のための施策を考える際に、運営側の視点に偏らず、社員のみなさんの声を大切にすることは大事だと思います。特に新卒採用においては、入社して間もない1、2年目の社員の声は新鮮で貴重な意見が多く含まれます。

 

新しい取り組みをはじめる際や、これまでの取り組みを見直す際には、施策がひとり歩きしないように、受け手である社員の生の声をたくさん集めて、反映していくことが大切だと思います。

 

——ありがとうございました。

最後に

私たちSAWAMURA自身も、リブランディングとともに社屋のリノベーションで、採用面の課題をクリアしてきました。弊社オフィスの様子をご覧いただくとともに、人づくりにつながる空間づくりや、採用についてのご相談に承ります。

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