従業員満足度を高める工場建設とは

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一級建築士 / 一級建築施工管理技士
- 宮前 聡志
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労働人口の減少に伴い、日本の製造業における人手不足が深刻化しています。また、人手不足による労働環境の悪化により、人材が定着しづらい現状があります。このような背景から、「従業員満足度」を高めることが重要視されるようになりました。
本記事は、従業員満足度の向上のために工場の建設でどのようなことを実現できるのか、実際の設計事例とともに紹介します。
従業員満足度とは
「従業員満足度」とは、業務内容や待遇、福利厚生、職場の人間関係、労働環境など、従業員の仕事や職場に対する満足度を表す指標のことです。従業員満足度を高めることで、企業全体の生産性の向上や、離職率の低下、採用力の向上につながります。
従業員満足度と工場設計
工場勤務というと「汚い・きつい・危険」という「3K」のイメージを持たれてしまいがちで、人手不足や従業員の定着率の低さが特に問題視されている分野でもあります。
工場で快適に、やりがいをもって、しかも長く働いてもらうためには、安全面への取り組みの徹底はもちろんのことですが、従業員を第一に考えた、働きやすい環境を整えることが、とても大切です。
しかし工場を新築または改修する際は、どうしても生産効率に目を向けがちです。そもそも工場建設と従業員満足度の向上とが結びつかない方もいるかと思います。
ですが、工場建設において生産効率を重視するだけではなく、従業員が働きやすい環境のために工夫した設計を行うことで、従業員満足度を向上させることができます。
では、従業員が快適に、そしてやりがいを持って働き続けたいと思える職場環境を実現するためには、どのような設計が必要なのでしょうか。
SAWAMURAがこれまで建設してきた工場の中から、従業員満足度を高めるためにおこなった設計事例を紹介します。
従業員満足度に寄与した工場の設計事例とその成果
1. 人手不足を解決したA社
A社は、工場のもつ3Kのイメージから、なかなか従業員が集まらないという課題を抱えていました。
そこで、カフェ風の休憩スペースやパウダールームを設置し、従業員同士がコミュニケーションをとりつつ、快適に過ごせるように配慮しました。また、女性用のトイレや更衣室を奥に設置するなど、女性の働きやすさにも気を配りました。
こうした環境を整えることで、従業員数が2倍に増加し、人手不足を解消することができました。
2. 従業員同士のコミュニケーション不足を解決したB社
B社は、従業員同士のコミュニケーション不足に課題を抱えていました。そこで、閉塞感があって、人が集まりにくい食堂の改修を行いました。
不要な壁をできるだけ取り除き、開放感のある空間をつくり出しました。さらに、入り口に大きな窓を設置し、食堂内に誰がいるのかが見えるような工夫をしました。
コミュニケーションのきっかけづくりとして作用する空間を設計したことにより、食堂に従業員が集まるようになり、コミュニケーションの機会が増えました。
3. スムーズな採用活動を実現したC社
C社には、採用活動をスムーズに行いたいという課題がありました。
そこで、工場の作業スペースに面して大きな窓を設けた会議室を作り、そこから工場内を見学できるようにしました。
これにより、見学に訪れた求職者は工場で働くことがイメージしやすくなり、スムーズな採用活動に役立てることができました。
まとめ
待遇や福利厚生の充実など、従業員満足度を高めるための取り組みにはさまざまなものがあります。
まずは工場建設をその取り組みのひとつとしてとらえ、従業員がやりがいをもって働くことができる職場環境を実現してみてはいかがでしょうか。
- 執筆者
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一級建築士 / 一級建築施工管理技士
- 宮前 聡志
営業企画課課長。工場管理経験と設計業務を経験し、2018年にSAWAMURAに建設プロデューサーとして入社。現場・設計・営業を知るオールラウンダー。
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